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感情コントロールすることで成長した錦織選手

2018.09.04

全米オープンテニスが盛り上げっていますね。

錦織選手がベスト8に進出しました。

今年こそ念願のグランドスラム制覇を成し遂げて欲しいですね!!

 

さて、ここからが本題。錦織選手はよく

「感情のコントロールという面で彼がここ数年大きく成長した」

と言われることがあります。

これはいったいなぜでしょうか?

 

アンガーマネジメントを理解する

 

「怒りやストレスは自然と湧いてくるものであり、制御不可能だ」、そう考えてはいませんか?

例えば仕事には、人間関係から来るストレスや、理不尽な仕事を押し付けられることによる怒りなど、ネガティブな感情がつきものですよね。こうした感情は外部に起因するものが多く、自分でコントロールすることはできない、と考えられがちだと思います。

気持ちのコントロール方法にアンガーマネジメントというものがあります。

アンガーマネジメントのベースになっている理論に、『ソリューション・フォーカス・アプローチ』があります。これは、「過去は変えられないのだから、過去のことにはこだわらない」、「それよりも、未来志向で、今できることに集中し、最善の結果を目指そう。」というものです。

錦織選手のコーチのマイケル・チャン氏の言葉は、アンガーマネジメントのエッセンスを感じるものがありました。

それは、2011年、スイス・バーゼルでの大会決勝戦で、錦織選手がフェデラー選手に完敗したことに対するコメントです。

チャン氏は、錦織選手に「フェデラー戦で、君は大きなミスをした。それは準決勝の後に君が『憧れのフェデラー選手と決勝で当たるなんてワクワクします』と言ったことだ。コート外で選手を尊敬するのはいい。けれども、戦う前から満足してしまってはいけない。コートに入ったら『お前は邪魔な存在なんだ』と思わなければいけない。『優勝するのはお前じゃない、オレだ!』、『過去の実績なんて試合には関係ない』という強い気持ちが必要なんだ。君は相手が誰であろうと勝つことだけを考えるのだ」と諭したのです。

近年の錦織選手はランキングで格上の選手にも臆するところが全く見られませんでした。試合後のインタビューでも、錦織選手を陰で支えた「チームK」メンバーへの感謝や、次の試合への意気込みをまっすぐに語ってくれました。これには、「不安や悔しさなどのネガティブな感情は、建設的なパワーやエンジンにしよう」というアンガーマネジメントの効果が感じられます。

アンガーマネジメントという言葉からは、「自分の感情を抑え込んでしまう」ための消極的ツールのような印象を受ける方も多いのですが、それは大きな誤解。チャン氏が教え、錦織選手が実践したような、「自分の感情をコントロールし、パワーにする」という活用方法もあるのです。

端的に言えば、アンガーマネジメントは「怒りの感情と上手につきあうこと」。「怒らなければいけない場面では上手に怒り、怒らなくていい場面では怒らない人になる」ための心理トレーニング方法です。認知心理学などをベースにしており、簡単な技術論を日々積み重ねることで、怒ることと、怒らないことの 適切な仕分けができるようになっていきます。

私たちは、「怒らなくていいこと」に「怒り」、「怒らなければいけないこと」に「怒れない」ことに、日々イライラしているのです。そして、毎日これを繰り返して、どんどん、どんどん、ストレスが増していくのです。

アンガーマネジメントをビジネスに活用する

錦織選手が実践していた「アンガーマネジメント」の中でもビジネスパーソンにとって特に有用な、怒りと上手く付き合うための実際の方法を見ていきましょう。

まず知っておきたいのが、自分の「べき」の領域を広げるというテクニックです。たとえば、あなたが「会議には5分前には到着するべきだ」という価値観を持っていたとします。この場合以下の3パターンの人がいたら、あなたはどう考えるでしょうか。

(1)「会議5分前よりも早い、10分前に来た人」
(2)「会議の開始時間ちょうどに来た人」
(3)「会議開始時間より遅れてきた人」

あなたと同じ価値観を持っている(1)の人に対しては、あなたは怒らないはずです。(2)の人に対しては、怒ったり嫌味を言ってしまうかもしれません。(3)の人に対しては、あなたに限らず多くの日本人が怒るでしょう。

この状況に対して、アンガーマネジメントは、(2)のラインを受け入れる努力をしようと主張します。自分の「5分前集合」という価値観のほかにも、「ギリギリでも間に合えばいい」を認められるようになりましょう、ということ。そうでないと、自分と異なる価値観が当たり前の環境に身を置くことになった場合に、そのギャップを受け入れることができなくなります。例えば、国が違えば「遅れること」が当たり前になるかもしれません。自分の価値観は大事ですが、自分がどこまで許せるかを明確にすることもまた大切なことなのです。

6秒ルール

どうしても自分の怒りの感情が抑えきれずに、今にも爆発寸前になってしまいそうなときは、一旦自分にストップをかけましょう。「怒りの6秒ルール」といって、すべての怒りは6秒でピークを超えます。この間は100、97、94と3ずつカウントバックしていってもいいですし、周りにある物、たとえばペンや机などの細かいつくりやロゴの観察に集中するというのでもいいでしょう。

例えばあなたがリーダーであるとして、なかなか仕事の精度があがらない部下がいたとしましょう。このようなとき多くの場合、頭ごなしに叱りつけることよりも、部下のモチベーションを上げて次の行動につなげてあげることのほうが大切です。この「6秒ルール」を実践すれば、あなたが物事に常に冷静に対処することが可能になるのです。

怒りと上手く付き合う

私たちは、怒りの持つ性質を知ることによって、逆に怒りの持つエネルギーを利用することができます。

錦織選手のように、相手を憧れの選手とみなすのではなく、倒すべき敵に見立てて自らの成長の糧にすることも可能。いつもは怒らないようにしておき、ここぞというときに「怒り」という強い感情を部下や上司にぶつけることによって、意志の強さ、説得力、魅力的な人間性を表現することもできるでしょう。

怒りは自然と生まれてくるものですが、どのように利用していくかはあなた次第です。怒鳴ってしまいそうになった時は、一旦立ち止まって、「怒って問題は解決するだろうか?」と考えてみてください。そうすれば、あなたの価値観も広がり、いつの間にか怒りは消えているでしょう。感情をコントロールできるようになれば、あなたも周りも大きく変わるはずです。


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